ネパール西部で3日に発生したマグニチュード5.6の地震で、少なくとも128人が死亡し、数十人が負傷したことが分かった。被災地では住宅の倒壊や道路の寸断などで救助活動が困難になっている。
米地質調査所(USGS)によると、地震は3日午後11時45分(日本時間4日午前3時)ごろに起きた。震源地はネパール西部のジュムラ郡付近で、震源の深さは約18キロだった。隣接するジャジャルコット郡では、泥やれんがで造られた多くの建物が倒壊し、大きな被害が出ているという。地元警察によれば、被災地に通じる道路が地滑りで一部寸断され、救助隊の到着が遅れている。 ダハル首相は、政府が救助・救援活動に当たっているとX(旧ツイッター)で表明した。
しかし、ジャジャルコット郡の当局者は時事通信の電話取材に対し、「今すぐ医療物資や人員が必要だ。中央政府からの支援がなければ、できることは少ない」と訴えた。現地の病院では、負傷者が溢れかえっており、手術室やベッドが不足しているという。 地震の影響は隣国インドでも観測された。インド政府は、ネパール政府に対し、必要な支援を提供する用意があると表明した。ネパールでは2015年の4、5両月に起きた大地震で計約9000人が死亡し、数百万人が被災した。その後も余震や地滑りなどで被害が続いている。