韓国最高裁は2023年10月25日、対馬の金銅釈迦如来坐像と金銅阿弥陀如来立像の所有権を主張する韓国の寺に対して、所有権を認めない判決を下した。これにより、日本への返還が確定的となった。
これらの仏像は2011年10月に韓国人窃盗団によって対馬の観音寺と宝満山寺から盗まれ、韓国へ持ち込まれた。窃盗団は逮捕されたが、仏像は韓国の寺に引き渡された。その後、日本政府は仏像の返還を求めたが、韓国の寺は仏像が元々韓国から略奪されたものであると主張し、返還に応じなかった。
日本政府は仏像が日本固有の文化財であり、正当な所有者であることを証明するために、歴史的な資料や専門家の意見を提出した。一方、韓国の寺は仏像が百済や新羅などの古代韓国王朝の作品であり、戦争や侵略によって日本に奪われたものであると主張した。しかし、韓国最高裁は韓国の寺が提示した証拠が不十分であると判断し、日本政府の主張を支持した。
韓国最高裁は「仏像は日本政府が所有する文化財であり、日本へ返還されるべきである」と述べた。また、「仏像が韓国から略奪されたという主張は歴史的事実として確立されていない」と指摘した。
この判決により、仏像は速やかに日本へ返還される予定である。日本政府は「判決を歓迎する」とし、「仏像が早期に元の場所に戻ることを期待する」とコメントした。