28年目の快挙

アビスパ福岡が11月4日、国立競技場で行われたルヴァン杯決勝で浦和レッズを2-1で下し、クラブ史上初のタイトルを獲得した。96年にJリーグ参入した福岡にとって、28年目での初タイトル。これは現時点で、Jクラブがタイトル獲得までにかかった“最遅”記録となった。

前半に2点リード

試合は前半5分、右サイドでMF紺野が仕掛けて中央へクロス。これをこの日シャドーで起用されたMF前が合わせて先制した。前半アディショナルタイムにも、セットプレーの流れから左サイドにいた紺野が仕掛けて中央へ。これをDF宮が合わせ、追加点を奪った。前半を2-0で折り返した福岡は、堅守で浦和の攻撃をしのいだ。

浦和の反撃を凌ぐ

後半14分にはFW山岸のPK失敗、同22分には浦和MF明本に決められて1点差に迫られたが、持ち味のハードワークで1点リードを守り切った。試合終了の笛とともに、福岡の選手たちは歓喜の声を上げた。ルヴァン杯優勝により、来季のACL出場権も獲得した。



長谷部監督の手腕

福岡の快挙には、長谷部茂利監督の手腕が大きく貢献した。20年にJ2から就任した長谷部監督は、21年にJ1昇格を果たし、同年にはクラブ最高順位の8位となってジンクスを打破した。そして今季、ルヴァン杯を制して初タイトルを獲得。新たな歴史の1ページを刻んだ。



九州の誇り



アビスパ福岡が優勝すれば、九州・山口・沖縄のJクラブでは、08年大会を制した大分トリニータ以来の主要タイトル獲得となるという期待がかかっていた。福岡はその期待に応え、九州の誇りを見せつけた。福岡のサポーターも、スタジアムや自宅で熱狂した。生後1カ月でスタジアムに来た一家も、アビスパの勝利に感動したという。


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