俳優の寺田心が16日、都内で行われたアニメ映画「屋根裏のラジャー」(百瀬義行監督、12月15日公開)のジャパンプレミアに女優の鈴木梨央、安藤サクラ、仲里依紗、山田孝之、イッセー尾形、百瀬監督、西村義明プロデューサーと出席した。
「メアリと魔女の花」(2017年)で知られるスタジオポノックの最新作は、愛を失った少女の想像から生まれた少年・ラジャーの冒険ファンタジーを描く作品だ。ラジャー役の声優を務めた寺田は、イベントの模様が全国5都市に中継されたことから「地元の名古屋で中継されているのがうれしい。最後までみてってちょ~!」と方言を交えて呼びかけた。
寺田は声優初挑戦ながら、純真な少年ラジャーを演じ切ったが「僕とラジャーとの共通点は信念かなと思いますが、違う点で言うと最近反抗期に入り始めていまして」と成長期ならではの変化を告白した。「どうしても言われたことに対して斜に構えてしまうこともある。でも、ラジャーのまっすぐで芯が通っているところや、素直な気持ちを忘れないようにいたい」と語っていた。
一方、少女・ミミ役の鈴木は「ラジャーとミミの関係は、お互いに救い合っているところがすごく好きです。ミミはラジャーに寄り添って、ラジャーはミミに勇気を与えています」と作品の魅力を語った。安藤はミミの母親・ユキ役で出演し、「ミミとユキの親子関係は、私も母親として共感できる部分が多かったです。ミミがラジャーと出会って変わっていく様子を見て、ユキも自分の気持ちに気づいていくんです」と感想を述べた。
仲里はミミの友人・ミカ役で出演し、「ミミとミカはとても仲がいいんですが、ミミがラジャーに夢中になっていくと、ミカはちょっと寂しくなってしまうんです。でも、それでもミミのことを応援しているんですよ。そういう友情が素敵だなと思いました」とコメントした。山田はラジャーの父親・ハル役で出演し、「ラジャーとハルの関係は、父と子というよりも、仲間という感じがしました。ハルはラジャーに自由に生きることを教えてくれるんですが、それは自分にも言い聞かせているようなところがあります」と役柄について説明した。
イッセーはラジャーの友人・モモ役で出演し、「モモはラジャーのことをすごく慕っているんですが、ラジャーはミミのことが気になっているんですよね。でも、モモはそれを素直に認められないんです。そういうところが可愛らしいなと思いました」と話した。百瀬監督は「この作品は、想像力が豊かな子どもたちの物語です。子どもたちが大人になる前に、一度は経験するであろう、自分の気持ちに正直になることの大切さや、愛する人を守ることの意味を描いています」と作品のテーマを語った。
西村プロデューサーは「スタジオポノックの作品は、子どもたちに夢や希望を与えるものだと思っています。この作品も、そういうメッセージが込められています。ぜひ、劇場でご覧になってください」と観客に呼びかけた。
「屋根裏のラジャー」は、12月15日から全国で公開される。